最低王子と恋の渦







   *   *   *







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私は秀吉くんにメッセージを綴った。

そしてそれを送り、居座っていたファミレスから出た。





「…んーっ」





外は肌寒い風が吹いていて、口からは白い息が出ている。




…もっと私が秀吉くんのこと分かっていれば、別れずにずっと付き合い続けていることが出来たのかな。


なんて。




……でも、


あんな顔する秀吉くんは本当に初めて見た。




きっと、それは田中さんだったから。


私じゃ見ることは出来なかったと思う。





「全然田中さんに敵わないや…」




冷えた手に手袋をはめながら、私はクスリと笑った。







『秀吉くん、今日は本当にありがとう。

ちゃんと話せて良かった。

そういえば私が田中さんに、秀吉くんにもう一度会ってみるって言った時、

田中さんすごく焦ってたよ(笑)

頑張ってね!』







私に出来そうなことはこれくらい。


あとはきっと、秀吉くんが頑張るはず。



だってあんなに田中さんのこと想ってるんだもん。



私は秀吉くんを諦めて、二人を応援しよう。


…まぁ、それまでもう少し時間は掛かるかな。





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