最低王子と恋の渦
「え」
唖然。
私は照れ照れと頬を掻く友也を見つめる。
頭が真っ白とはこのことか。
「…当の本人は全くその好意に気付いてなかったみたいだね」
三鷹くんは呆然とする私を見てそう言った。
……全然気付かなかった。
まさか友也が私を…。
だって友也、5組の竹内さん可愛いって前言ってたじゃん!
よく友也可愛い人言ってくるから……そんな…。
「あ、別に今返事が欲しいわけじゃないから!今度もっとちゃんと告白するからさ!」
「それ時間置く必要ある?」
「三鷹にはそういうの分かんないよきっと!」
「えなにそれ。川平の分際で俺のこと馬鹿にしてるの?」
いやいや軽く喧嘩してる場合じゃなくね?
私さっき…告白されたんだよね?
でも友也は返事は今待ってないみたいだし…。
…この件はこれで終わりでいいのかな?
と、私は三鷹くんと言い合う友也を見て小さく息を吐いた。