続♡プリンセス☆ロード
レン…、レン…、レン…!
私は、レンを探してた。
「レンは、どこ!」
「王妃さま?」
「レンはどこって聞いてるの!」
「お、王様は、自室に何かを取りに戻ると…」
私の勢いに押されながら答える家臣をそのままに、駆け出すようにレンの部屋に向かう。
怖い…。
この恐怖を、消し去りたい。
「レン!」
レンの部屋に勢いよく入ると、レンが封筒に入った何かを持ってちょうど部屋を出ようとしたところだった。
「…紗南?どうした」
私の様子に、レンは眉を顰めながら心配するように顔を覗き込んだ。
私は息を切らせ、レンに詰め寄る。
「キスして」
「…突然、どうした」
「お願い、キスして!」
縋り付くように、願う。
レンは、戸惑いを隠せない。
「お願い…レン、キスをしてほしいの…」
不安を、除いて。
私が、レンとキスできないなんて…。
嘘だって、証明して。