続♡プリンセス☆ロード
「…紗南?」
「げ…て…」
かすかに動いた唇で、必死に訴える。
でも、リュウは心配そうに私に駆け寄るだけ。
ダメ…ダメだよ、逃げて…、リュウ…。
このままじゃ、私…。
頭を抱え蹲る私の肩を掴みリュウが心配そうに覗き込む。
私は、どこからそんな力が出るのかというようなバカ力でリュウを吹き飛ばす。
「うっ、な…」
壁に叩きつけられ、唸り声をあげるリュウ。
私は、冷めた目を向けリュウをちらりと見ると、そのまま部屋を出ていく。
リュウ、リュウ、…っ!
ケガ、していないだろうか…。
こんなこと、したいわけじゃない。
必死で動かそうとする身体は鉛のように重くて。
私の意思とは関係なく動いていく。
意識がはっきりしている、それはなんて残酷だろうか。
私が向かったのは、テラスだった。
テラスに立ち、私は、
「きゃああああああ!!!」
叫んでいた。
それは、私の意思とは関係なく。