続♡プリンセス☆ロード
レンのケガは、大事には至らなかったらしい。
刺さった場所がよかったことで、傷口が塞がりさえすればすぐに日常生活に戻れるだろうということだった。
それを、私はメイドから知らされた。
リュウやミナトは消えた人魔を追い、ソウシはレンの側についている。
私は、一人部屋に戻ってきていた。
血に塗れた手や服をメイドにされるがままに洗い落とし、着替えさせてもらった。
本当はリュウが側についてくれようとしていたけど、私が断った。
「王妃さま…」
「ごめんなさい…。一人にして」
「…わかりました。では、何かありましたら申し付けください」
「ありがとう…」
一人になりたくない。
一人になりたい。
ごちゃまぜな気持ちが私の心を乱していく。
「レン…」
レンを、傷つけたくなんてなかったのに。
それなのに、レンは、私を傷付けまいと無理して笑ってた。
気にするなって、忘れてしまえって。
どうして。
責めてくれた方が、よかった。
本当は、そんな風に思ってたんじゃないのかって。
お前が弱いから、こんなことになったんだって。
責めてくれた方が、よかったよ。
優しくされると、苦しくなる。
私は、役立たずだ。