続♡プリンセス☆ロード
まだ昼間だと言うのに薄暗いこの道。
懐かしい、この雰囲気に少しだけ泣きそうになる。
「姉さん!」
突然、バサバサと羽音がしたかと思うと、私の目の前に現れた悪魔。
しかも、私の事を姉さん、とか呼んでいる。
「え…」
少し、以前の事を思い出し、身構える私に深々と頭を下げる。
「姉さん!こんなとこで会えるなんて!わい、感動でっせ!」
「でっせ…?」
「一人でこんなところでなにしてはるんですか?」
なんか、ものすごい似非関西弁みたいなしゃべり方のこの悪魔。
獣型の悪魔で、以前ならきっとすぐに戦闘になっていただろう。
「あの…私を、知ってるの?」
「当然やないですか!姉さんは、ワイのヒーローでっせ!」
「ヒーロー?」
「ワイらを魔王の恐怖から救ってくださったヒーローです」
「…そっか」
家来を僕だと言っていた前の魔王。
まるで、捨て駒のように扱われてきた悪魔たち。
「ですから、姉さんです!」
「その呼び方はちょっと…」
まるで、やくざの女、みたいな…。