続♡プリンセス☆ロード
「ロイドのもとに…」
「…そっか…。そうだね、紗南ちゃんならそうするかも」
皆、ホッと肩をなでおろす。
ロイドの元なら安心だ。
「しばらくあっちで休んだ方が、あいつも安心して休めるだろう」
「そうですね…。でも、レンは寂しいんじゃないですか?」
「…誰が」
レンはそう鼻で笑う。
しかし、内心寂しくないわけがなかった。
城に戻れば、紗南がいる生活に慣れてしまっていたのだ。
紗南のためとはいえ、心にぽっかりと穴が開いてしまったよう。
「寂しいときは、寂しいと言わなきゃだめだよ!」
「な、うるさい」
「レンは、愛情表現が下手だからな。オーバーぐらいがちょうどいいんだ」
「お前ら、言わせておけば…」
「なんなら、練習しときます?」
「いい!お前ら、さっさと散れ!」
レンはそういうとソウシたちを追い出す。
ソウシたちはケラケラと笑いながら外に出た。
「ああやって怒れるなら大丈夫だな」
「ええ」
「ほんと、世話が焼ける王様だよ」
廊下に出て、救護室の中を振り返りながら呟く。
今回の件、一番堪えているのはレンだろう。
紗南を守りきれなかったと、自分を責めているに違いない。