続♡プリンセス☆ロード
ここのところのレンを見てきたリュウたちは、この結果に胸を痛めていた。
人魔の情報を駆けずり回って探し、寝る間も惜しんで日夜調べ回っていた。
その上で、王としての仕事もこなし、休まる時はなかっただろう。
それでも、成果はなく、結局紗南を傷付けてしまったことを、きっと悔いているはず。
決して弱音を自分たちにはいたりはしないレンだが、それは長年側にいた騎士たちには手に取るようにわかった。
だから、少しでも気分が紛れればいいと、紗南と離れることも、もしかしたら今のレンたちにはいいのかもしれないとも思った。
「俺たちは俺たちのできることをしよう」
「なんだ、ミナト。ずいぶんしっかりしてきたんだな」
「ちょっと、いつまでも下っ端の俺じゃないから!俺だって、一番隊の隊長だからね!」
「おー、頼もしいな!おい」
こうして集まると少しだけ、昔に戻ったような気になる。
それが懐かしくて、少しだけ照れくさい。
「いったん手を引くと言ってましたから、…しばらくは人魔の攻撃はないでしょう」
「そうだな。次、どんな手で来るのかしらねぇけど、対策練らないとな」
「絶対次も、姑息な手を使うんだ!人の神経逆撫でるような!」
「俺も、そろそろ国に戻る。これ以上開けるのもあれだしな」
「ありがとうございました」
「いいってことよ。で、向こうでいろいろと調べてみるわ。ちょいちょい顔覗かせるようにする」
リュウはそう言うと帰り支度をしに部屋に戻った。
ミナトもソウシも、それぞれに分かれた。