続♡プリンセス☆ロード
「…レン、ケガは?」
「あのくらいのケガ、すぐに治った」
「ウソばっか。まだ痛むんでしょう?…ごめんね」
そう言って落ち込む私の頭を優しく撫でてくれるレン。
「ごめんね」
「言っとくけどな、俺は、紗南に殺されてやるほど落ちぶれてない」
「ふふっ、うん。そうだね」
怖かった。
いつか、レンを殺してしまうんじゃないかって。
そうだよね、レンを信じなきゃ。
私なんかに殺されるレンじゃないよね。
「人魔は、あれから動きを見せていない」
「そう…」
「すっかり姿を消してしまった」
姿を消したのか、それとも身を潜め人間の中で普通に過ごしているのか…。
私はふと、大事なことを思いだした。
色々とあって、レンにも誰にも話していなかったこと。
帰ったら、皆に話そう。
私はそう決意をして、城へ進んだ。