続♡プリンセス☆ロード
「仲間だって、口では言ってたのに、俺情けねぇ」
「僕もです」
「もう、紗南ちゃんが王妃とかそういうこと考えない。紗南ちゃんは紗南ちゃんだもんな!」
「そうですね」
できる限り、側に寄り添ってやりたいと願う。
誰もが、それぞれに紗南を大切に思っていた。
彼女には、側にいてもらいたい。
そう願うことは、わがままだとわかってはいても。
そう願わずにはいられない。
「レンがいなかったら、俺紗南ちゃん狙ってたのになー」
「お前な」
「本気!俺、もう子どもじゃねぇよ。でも、俺…紗南ちゃんには弟みたいにしか思われてないしなー」
冗談なのか本気なのか、ミナトはそう言って笑った。
彼女は、会う者を魅了していく不思議な力を持っている。
「みんな―!」
紗南が笑顔で手を振っている。
その笑顔を、いつまでも守りたいと願う。