続♡プリンセス☆ロード



「さーなちゃん!」


突然部屋を訪ねてきたミナト。
最近、すっかり紗南ちゃん呼びに戻った。
それは、私が前言ったわがままのせいなのかはわからないけど。




「ミナト、どうしたの?」

「今、いい?」

「うん。どうぞ」




こんな風に私の部屋を突然に訪問するのは、レンとミナトとソウシくらい。
ソウシはもともと礼儀正しい人だから、今みたいに突然開けたりなんてしないけど。
ミナトは、小さいテーブルとセットになっているソファに座る。
私もその前のソファに腰かけた。



「…紗南ちゃん、紗南ちゃんの国の事教えて」

「え…?」

「知りたいんだ。俺、紗南ちゃんの国のこと」



突然そんなことを言いだしたミナトに、私は言葉を失った。
昨日、私が泣いていたことを気にしているんだろうか…。



「あ、あの、ミナト…昨日は…」

「教えて」




いつになく、強引なミナト。
いつの間に、そんなに大人っぽくなってしまったの?





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