続♡プリンセス☆ロード
「わかんない」
私は、取り繕うこともせず、正直に答えた。
誤魔化しなんて、きっとミナトは望んでない。
たぶん、大きな決意をしてここに来たんだ。
「わかんない…?」
「うん。わかんない。今でも、自問自答してる。私の選んだ道は正しかったのかって」
「…そっか」
「でもね、例え私が向こうに戻る決意をして戻っていたとしても同じだったと思う」
私がそう言うと、ミナトが顔をあげ私を見た。
「同じように、この世界の事を思い出して泣いてたと思う。本当に、これでよかったのかなって」
「紗南ちゃん…」
「だから、ミナトが落ち込むようなことなんて一つもないんだよ」
「俺、落ち込んでなんか…」
誤魔化すように手を振るミナトを私は笑い飛ばす。
きっとミナトの事だから、余計なことを考えて一人で悩んでたに違いない。
ミナトは考えすぎなのよ。
私は笑いながらクローゼットに向かう。
中からあの箱を取り出してミナトのところに持っていく。
「これ…」
「うん。私の、思い出。これ、写真…」
私は、思い出の詰まった写真をミナトに差し出した。