続♡プリンセス☆ロード
「…これがね、親友の美由紀と、浩太」
「紗南ちゃんの大切な人なんだね」
「うん。…で、これがお父さんとお母さん」
私の事を無償で愛してくれた二人。
二人を残してきてしまったこと、それだけが心残りと言えるかもしれない。
「紗南ちゃんのお父さんと、お母さんか…」
「そう。とっても優しい人なの」
「うん。わかるよ。紗南ちゃん優しいもん」
優しいだろうか。
ここに来て、私はわがままになった気がする。
皆の優しさに甘えてばかりだ。
「じゃあ、ミナトの両親もきっと優しいんだね。ミナトも優しから」
私がそう言うと、ミナトの表情が曇った。
あ…、そう言えば、前親の話題出した時、あまりぱっとしない表情だったし、話はそらされてしまったんだ。
言われたくないことだったのかな…。