続♡プリンセス☆ロード
「俺ね、親いないんだ」
「え…?」
ぽつりと呟くように言った。
私は、写真から視線をまたミナトに移す。
「死んじゃった…の?」
「さあ」
ミナトはあざ笑うかのように笑ってそう言った。
私が知っている、ミナトじゃない…。
ミナトはそんな風に笑う人じゃない。
「生きてるのか死んでるのかも、どこに住んでんのか、背がどれくらいで声がどんなで、顔がどんなかも知らない」
「ミナト…?」
「親がどんな奴か、俺は知らないんだ」
ミナトの言葉が痛々しい。
酷く傷ついた声をしている。
「捨てられたんだ、俺は」
吐き捨てるように、なにもかもを諦めたような声色で言った。