続♡プリンセス☆ロード
「生まれてすぐ捨てられて…まだ首も座らない赤子だよ?ひどいよね」
「そんな…」
「どんな理由があったかなんて知らないし、知りたくもないけど」
捨てる理由なんて、聞きたくもなかっただろう。
そんなことを聞いたところで、なにも変わらないのだから。
「捨てられた俺を、拾って育てたのはね、悪魔だよ」
「―――え?」
思わぬ言葉に、私は固まった。
悪魔が、育てた?
ミナトを…?
「もちろん、そんな事覚えてないけど、まぁ、酷かっただろうね。悪魔の子育てなんて。それも、人間の子を」
「殺され、なかったんだね」
「それだけは、幸運だったのかもね。その悪魔は、多少の温情はあったみたい。悪魔なりに俺を育ててくれていたんだって」
「そう…」
人間の子ども。
下手したら、殺されてもおかしくはなかっただろう。
「俺は4歳まで悪魔の手によって育てられたよ」
「4歳…」
「だから、その頃の事は覚えてる。…いい思い出として」
「いい思い出?」
私は首をかしげた。
それは、幸せだったということ?
悪魔との日々は、ミナトに幸せをもたらしてくれたの?