続♡プリンセス☆ロード
「愛されてたと、思う。大事にされてもいた。それは悪魔なりのやり方だったけど」
「そう…よかった…」
「でも、悪魔と人間がいつまでも一緒にいることはできないんだ」
当時は、まだ人間と悪魔が争っていた頃。
悪魔が人間の子どもを連れていることを他の悪魔たちがよく思うはずがない。
きっと、悪魔からひどく批判を受けたことだろう。
それは私にも想像ができた。
「育ててくれた悪魔は、笑って大丈夫だって、俺に言い聞かせるように言ってたけど。子ども心に、俺はここにいちゃいけないんだって思った。俺がいたら、きっとこの悪魔は殺されてしまうだろうって」
「ミナト…」
「だから、悪魔の目を盗んで森を出た。人間の大陸を目指して。何度か悪魔について人間の大陸にいっていたから道は知ってた。ひたすらに、走ったよ」
4歳の子ども。
まだ、親の手を借り、親の愛情ですくすく育っていかなければいけないはずの歳。
そんな子供が、一人で、たった一人で…。
私は胸が痛むのを押さえる。
「そこで、会ったんだ」
「え?」
ミナトが天井を仰ぎ、微笑んだ。
何かを、思い出すように…。
「王様に」
ミナトがそう呟いた。