続♡プリンセス☆ロード
「そうだね。俺…生きるよ」
「うん」
私も、ミナトに生きてほしい。
そう願いを込めて、私は笑った。
「ミナトって名前は、誰が付けたの?」
「…気になる?」
「うん」
本当の親?
それとも、悪魔?
はたまた王様だろうか…。
「4歳まで育ててくれた悪魔だよ」
「そうなんだ…」
「あの悪魔が、どうして俺を育ててくれたのか、守ってくれたのかわからない。でも、俺は悪魔がくれた名前を…捨てられなかった」
「うん…」
「悪魔だとしても…どんな意図で育てていたとしても…、俺はそのおかげで生きてるんだから。物心がはっきりして、いろんなことが理解できるようになるまでは、本当に、…父親だと思ってた」
だからこそ、名前を捨てることができなかった。
唯一、自分と悪魔を繋げる絆のようなもの。
悪魔に育てられた。
その事実を、消したくなかった。
「どこかに、いるのかな…。その悪魔」
「さあ」