続♡プリンセス☆ロード
第14話 『愛されてたんだ…』
「いやあ、ダメもとで来たんすけど、入れてもらえてよかったっす!」
「こうやってみると、やっぱでけんだな!城って!」
昨日、ウィルさんと一緒にいた悪魔だ。
調子のいい口調の悪魔は名前をジルと言うらしい。
もう一人の男らしい口調の悪魔は、エリックと言うんだって。
で、ここには来ていないけど、昨日いたもう一人はサド。
「あの、どうしたの?」
何か用があってきているはず。
それは、きっとウィルさんとミナトの事で…。
「あの、ウィルさんを誤解しねぇでいただきたいんす」
「誤解…?」
「あの方は、本当に心優しいお方なんすよ。こんな俺たちを側に置いてくれるくらいっすから!」
「ほんと、神だぜ!つま弾き者の俺たちと一緒にいてくれるんだからな!」
この二人が、つま弾き者ってどういうことなのかわからないけど、この二人にとってウィルさんは恩人のようなものらしい。
「そこの、あの、ミナト殿の事も…」
ジルは、少し言い辛そうに言った。
ミナトは、とてもつらそうな表情をしていたからだと思う。