続♡プリンセス☆ロード



「部屋から、出すべきじゃなかった」

「閉じ込めておくつもりですか?」

「…紗南を守るにはそれしか」




何度傷付け、何度後悔すればよいのか。
紗南の身体も、心ももうきっとボロボロなのに。




「レンさま…すいませんでした。俺が…俺がついていながら…。命に代えても、お守りすると…決めていたのに…」




シオンが、床に手をつき土下座をしながらレンに頭を下げる。
何度も頭を床にうち付け、後悔の念に苛まれる。




「…なにがあったか、話せ」

「……っ、はい」





レンは責める言葉も、赦す言葉も口にせずそう言った。




「…紗南さまが、中庭に行きたいと…。だから、お供したんです…。紗南さまが花壇の側で花を愛でておられ…、俺はその後ろでその姿を見ていました…」




淡々と、震える声で話す。




「突然突風が来て、…俺は紗南さまに近づけなくなって…突然爆発が…」

「…花壇が爆発したんだな」

「…はい」



ピンク色の花が植えられていた花壇。
土も花もぐちゃぐちゃになっていたさまを思い返す。




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