続♡プリンセス☆ロード
「…シオン…くん」
「…っはい、紗南さま」
「ありが…とう」
「え…?」
シオンくんの瞳が、見開かれた。
私の言葉が信じられないといったように。
「俺…、紗南さまの事、守れなかったのに…」
「守ろうとしてくれた…でしょ?…声、聞こえた…から」
私を必死に呼ぶ声。
そして、私に伸ばされた手。
それが届くことはなかったけど、それでも。
「…シオンくんに…、ケガがなくて…よかった…」
「…どうしてっ、紗南さまは!…俺なんかの…」
シオンくんが、泣き崩れる。
泣いてほしくなんかなくて、伸ばした手を取ったのはレンだ。
「レン…」
「そうだったな、お前はそういう奴だ…」
レンが、涙目でそう言った。
どういう意味だろうか分からなくて首をかしげる。