続♡プリンセス☆ロード
「ありがとう。じゃあ、お花だけ、いただくね」
私がそう言うと、ユキちゃんはソウシをすり抜けてこちらに来る。
こんな小さな子が私のために用意してくれたんだもの。
気持ちだけでも、受け取ってあげたい。
「ユキ!」
ソウシの声が響く。
それは、一瞬の出来事だった。
ユキちゃんは、突然花を投げ出し駆け出した。
そして、レンの背中にドンとぶつかっていったのだ。
「…っ!」
顔を歪めるレン。
いったい、何が…?
ガタガタっと音を立て、レンは側にあった救急セットを引き倒しながらその場に倒れこんだ。
「え…レン…?」
レンの身体が倒れ、見えたユキちゃんの手に握られていたのは血に濡れたナイフ。
一瞬時が止まった後、ミナトが慌ててユキちゃんを取り押さえた。
「お前!いったい何を!」
なにが、起こったの?