続♡プリンセス☆ロード
「これ」
「そ、それ!拳銃…」
私も、実物は初めて見るそれは、テレビとかでよく見ていた拳銃だった。
どうしてそんなものをこいつが持っているの?
「これはね、俺の母親の形見だよ」
「…お母さんの?」
「そう。…母親はね、警察官だったんだって」
ドキドキと、心拍数が上がる。
警察官…?
その聞きなれた職業に、胸がざわめく。
「俺の母親は、地球で生まれ育った人間だよ」
「ウソ……」
「君の前の救いの姫がこちらに飛ばされたと同じころ、母もここにどういうわけか飛ばされてきた。警察の任務中にね」
「だから…拳銃を持ってたのね…」
信じられない話だけど、ここに拳銃があることの辻褄は合う。
でも、どうして?
ネックレスが救いの姫としてここに呼び寄せるんじゃないの?
それなのに、どうして?
「ネックレスはね、一つじゃなかったんだよ」
「え…」
私の疑問をくみ取るように仁が話す。
私たちの知らないところで、同じような効能があるネックレスが他にもあったというの?
「それは、ネックレスではなくて指輪だったけど」
「指輪…」
「母は、婚約していたんだ。同業者とね。その彼からもらったのがその指輪」
そして、仁の母親はここに飛ばされてきた?