続♡プリンセス☆ロード
だけど、そのあと浩太にも同じ反応をされた。
いったい、どうなってるのか、私が知りたいわよ。
どうして、時間がこんなに進んでるのか。
確かに、ファンタジーとしか思えないよね。
一日が終わり、放課後。
浩太と美由紀と一緒にカラオケに。
なんだか、カラオケも久しぶりに感じる。
フロントで手続きの紙をかいていると隣で覗いていた美由紀が声を上げる。
「あれ、紗南。まだ17歳でしょ?どうして18歳って書いてるの?」
「え?…あれ?なんでだろう」
「まだ紗南誕生日来てないんだから17歳だよ」
「そうだよね…」
私は慌てて書き直す。
なんで18歳だとか思ったんだろう。
へんなの。
私は首をかしげながらも、すぐにそんなことも忘れてカラオケを楽しんだ。
考えてもわからないことは、もう忘れよう。
もしかしたら、本当に事故に遭ってその間の事を忘れてしまったのかも。
もしそうだとしても、別に不便に思うことなんて何もないんだからいいよね。
「そうだ、これ。美由紀の?」
「え?」
おもむろに取り出したのは指輪。
眠っていた私が手に握っていたものらしいんだけど、心当たりなんてない。
「違うよ。紗南のじゃないの?」
「こんな指輪、私くれる人なんていないの知ってるでしょ」
「…本当に、忘れてるんだね」
美由紀が少し寂しそうに呟いた。