続♡プリンセス☆ロード



次の日、私は一人城を抜け出していた。
なぜか知っていた抜け道を使って。



もしかしたら、昔の私もあそこを使って抜け出したりしていたのかもしれない。




思い出せなくても、こんな風に自然と昔の行動が出てくるのかな?






城下はとても賑わっていて、とても楽しそうな雰囲気。
いい町なんだと一目でわかった。




少し歩くと、すぐに人気のない路地裏に差し掛かる。
家も疎らでなんだか、田舎を思い出した。




私の世界でも、田舎では少し町から離れると田んぼが増え、緑に囲まれた場所が広がる。
どこでも、同じなのかな。





「人間だ…」

「人間…。なにが、共存だ…人間なんて喰ってやる」




ゾクリと、背筋が凍る。
逃げなきゃと本能が言ってる。

でも、足は思うように動かない。


ただならぬ雰囲気を感じ、私は体が震えるのがわかった。
何かが、いる。



そういえば、悪魔がいると言っていた。
共存しようと、今働きかけている途中だけど、それに納得できていない悪魔や人間も多いって……。





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