続♡プリンセス☆ロード
第19話 『僕は、ここにいてはいけない人間なんですから…』
それから二日たったけど、相変わらず私は私のままで。
思い出せそうな気配はない。
でも、一つ買わったのは、レンへの気持ち。
少しだけ、やっぱいい奴かなって思えるようになった。
それに、私を私として見てくれてるって知ったからか、前みたいに不安に思うこともなくなった。
そんな今日、新たにはじめましての人がやってきた。
「よう、紗南!元気だったか?」
なんとも、軽々しいその人。
まぁ、私の事を知っている人なんだろうから、仕方ない。
「どうも」
「なんだ、素っ気ねぇな」
私って、この人とどんな関係だったんだろう。
というか、この人は私がこういう状態だってことを本当に知らないみたいだ。
恰好を見ると、結構位の高い人のように思える。
「どうしたリュウ、来たのか」
「おう、レン。元気だったか?」
私が考えあぐねていると通りかかったレンがその人に気さくに話しかけていた。
お、王であるレンとこんな風に気さくに話せるってことは、それくらいの位がある人か。
ということは、どこかの王様?
私にしては、頭いいかも!
そして、リュウっていうんだね。
「えと、リュウさまどうも。ようこそお越しいただきました」
よし、我ながらいい挨拶だよね。