続♡プリンセス☆ロード
「待って、すぐ終わるから!」
メイドに手伝ってもらいながら仕上げを終わらせ、レンが入れる状態に急いでする。
全てが終わると、メイドたちは気を効かせ、急いで片づけ部屋を出ていった。
さすが、よくできたメイドたちだわ。
「おかえり、レン」
「ああ。帰った」
きっちりと整えられた正装を着崩しながら、少し疲れた顔を見せる。
ここのところ連日あちこち飛び回り忙しそうだもの。
今日のパーティー大丈夫かしら?
「大丈夫?」
「…ああ。問題ない」
「あまり、無理しないでね」
「そうはいっても、無理しないといけないときもある。今が、その時だろ」
「…でも」
「まだ、人間の中にも、悪魔の中にもわだかまりがある。それが完全に拭い去れるまで、時間がかかるだろうな」
何年も、何十年も、ずっと互いに憎しみ合う時代が続いていたんだもの。
実は、誤解だったのだと言われても、すぐにそれに順応できる人たちばかりではない。
だからこそ、レンは何度も魔王であるロイドのもとに通い、善処しているんだ。
「だから、今は突っ走るしかない」
「…さすが、レンらしいね」
この国が大好きで、この国の民が大好き。
だからこそ、頑張って頑張って、踏ん張るんだよね。