続♡プリンセス☆ロード
「隊長であるミナトが、あの状態ですから」
「あ…」
私の疑問をくみ取ったソウシが答えてくれる。
ああ、そうか。
一番隊を纏める人物がいない。
だからって、レンが直々に…。
「レンも、じっとしていられないんですよ」
「え?」
「あなたを、危険な目にあわせてしまったことを、悔いているんです」
「…私を?」
そんなこと、今に始まったことじゃない。
あの旅の時なんて、いつでも危険と隣り合わせだった。
救いの姫だと、勝手に決められた時から、私は狙われたのだから。
「だからこそ、もうこれ以上危険に巻き込みたくはなかったんですよ」
「巻き込まれたなんて、思ってない…」
「それでも、レンは、納得できないと思います。誰よりも、紗南さまに平凡な幸せをと願っていた人ですから」
レンは不器用な人間だ。
思ってることなんて、口に出してくれないとわからないのに。
私を大切に思ってくれていることはわかってた。
でも、そこまで考えてくれていたなんて。
「紗南さん、その人魔に会って、何かされませんでしたか?」
「え…?何か、って…」
キスが、頭をよぎる。