続♡プリンセス☆ロード




「誰か!王様を!王様をお呼びしろ!」



泣き叫ぶ私をどうにか押さえながら、医師は叫ぶ。
次々と駆け付けるメイドたちにそう叫びながら指示を出す。



「王妃さま!王妃さま!」





私の耳には届かない。
王妃って、誰?
私は、私は…。




「紗南!」





そう、紗南…。
紗南なの。




「おい!しっかりしろ!」

「う、わああああああ!!!!」





レンの声に、一瞬止まった私の叫びは、溢れ出すように再び涙へと変わる。
レンに抱きつき、泣き叫ぶ。
そんな私を、苦しそうに表情を歪め、割れ物に触れるように抱きしめるレン。


痛々しいそんな姿の二人を、医師やメイドたちは複雑な表情で見ていた。




何かが、変わり始めた。





動き、始めていた。






それは、誰の意思にも反して、暗闇へと…。





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