続♡プリンセス☆ロード
気が動転している紗南を部屋まで運び、寝かしつける。
最後まで誤魔化したが、紗南は疑っているだろう。
「…紗南」
お前を、守りたい。
どうして、お前ばかりが苦しむ?
なにが、彼女を縛っているのか。
トントン
ノックの音がして、そっと紗南から離れる。
小さく声をあげれば、「失礼します」と聞きなれた声が聞こえ扉が開いた。
「…ソウシ」
「レン…。紗南さんは…」
ソウシは心配そうに尋ねる。
「眠っている」
「…そう、ですか…」
ソウシは、ここのところ様子がおかしい。
レンはそのことに気づきながらも、問い詰めることはしなかった。
それは、ソウシを信じていたからだ。
でも、もし、今回の事と何か関係があるのなら……。
「なにか、隠しているか?」
「…なにを」
「…ないなら、気にしないでくれ」
ない、と即答しないところを見れば、なにかしら隠し事はあるのだとわかる。
そんなこと、いつものソウシなら気づくだろうに。