続♡プリンセス☆ロード
「レン…紗南さん、人魔に何かをのまされたそうです」
「なに…?」
初めて聞かされた事実。
ソウシは、なにを思い今まで黙っていたのか。
「…もしかしたら、昨日の事も、今朝の事も…何か関係が」
「なぜ、今まで黙っていた?」
「それは…」
「どうしてすぐに報告しなかったんだ」
苛立ちをぶつけても、仕方がないことくらいわかっているのに。
それでも、何かに当たらないといられなかった。
「…すみません」
「いや…、悪い…。俺が聞こうとしなかったのだな」
すぐに飛び出し、一番隊を連れ調査に出た。
それは、紗南を救いたいからという思いと、じっとしていれば余計なことを考えてしまうから、という不純な思いだった。
結局、なんの手がかりも掴めず戻ってきたのだから。
「俺は…、王には向いていないのかもしれないな」
「そんなこと!」
「自分の想う者すら、守れない。そんな男に、何が守れるというのか…」
こんなにも苦しむ彼女を見ていることしかできない。
それが苦しくて、もどかしくて、悔しい。
守りたいと願えば願うほど、もがき苦しむ心。