続♡プリンセス☆ロード
「ご自分を、責めるのはおやめください、レンさま」
「…情けない。ただ、情けないんだ」
弱々しいレンの姿に胸を痛めた。
こんなにも、彼女を想い、愛しているのに。
ただ、平凡な幸せを望んでいた。
紗南のためだけではない、レン自身も普通の幸せを求めていた。
「飲まされたものがなんなのか、調べてみます」
「…ああ」
「ですから、レンさまは紗南さんの側に…」
一人で、置いていくのは…、と心配になる。
しかし、自分が動かなければ。
自分にしか、おそらくできないこと。
「では…、代わりの者を寄越します」
「…ああ」
心ここに在らず。
ただ紗南を見つめ、うわの空で返事をする。
ソウシは、一度頭を下げると部屋を出ていった。
あんなレンを、見たくはない。
あんな紗南も、見たくはないのだ。
どうして、こんなことに……。