続♡プリンセス☆ロード
「そんなことが…」
紗南が自室に戻った後、ソウシと共にミナトの部屋に集ったレンは、これまでの話を一通り話した。
意識が戻ったミナトは、自室での療養に切り替えるために自室に戻ったのだ。
「人魔…か。ここに来て、動き出すとはね」
悪魔と人間との関係以上に、人魔との関係は崩れていた。
禁忌の子、というだけで虐げてきたのは、事実だ。
昔は、ひっそりだが、人間の土地で暮らしていた時もあったと聞く。
しかし、いつしか人魔の姿を見ることはなくなっていた。
「…俺も、噂だけで実際に人魔を目の当たりにしたことはない」
「それは、きっとみんなだよ。だって、姿を消したと言われてたんだから」
どこにも姿を見ることはなくなり、絶滅したのでは、とまで言われていた。
もう、そんな禁忌を犯す者もいなくなったのだと思っていた。
しかし、現れたのだ。
しかも、明らかな敵意を持って。
「なにを、企んでるんだろうね」
「…紗南の、様子が変なんだ」
レンは思いつめたように切り出す。
言うかどうかためらわれた話。
だが、言わないでいたところでいつかわかってしまう事。
「紗南ちゃんの…?どういうこと?」
「紗南は、人魔に会っている」
その言葉に、ミナトは目を見開いた。