続♡プリンセス☆ロード
「やぁ…ああ…」
呆然と、と言ったらいいのだろうか。
酷く傷ついた瞳で私を見つめるレン。
「レン!しっかりしてください!」
その空気を変えようとしたのはソウシだ。
ソウシは私に駆け寄ると、暴れる私の口元にタオルを押し付ける。
暴れて抵抗する私だったけど、いつしかその力もぬけぐったりと倒れこんだ。
「…なにを」
「眠り薬です…」
「そうか…」
レンは、力なく呟いた。
恐らく、これも、敵の仕業なのだろう。
飲まされた、薬によるものなのか。
それでも、紗南の姿で、紗南の声で、怯えられ、助けてと…。
他の誰かの名を呼び、助けてと…。
そのショックは計り知れない。
「レン。紗南さんは…」
「わかっている」
わかっているのに、心が追い付かない。
もう、すべてがボロボロだった。