続♡プリンセス☆ロード
「紗南…ちゃん…?」
「…ふ、ミナト…」
泣き出した私に、ホッとしたミナトは私から手を放す。
怖い…。
自分が、自分じゃないみたい。
「…紗南、大丈夫か?」
「レンッ!」
レンは苦しそうにしながら、私の心配をする。
私は思わずレンに抱きついた。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
何度もそう叫びながら。
「お前の、せいじゃない」
「でも…っ、私、レンの事…」
「大丈夫、だから」
私の背中をさすりながら、安心させるように呟く。
怖い。
いつか、本当に誰かを、大事な誰かをこの手で殺してしまうんじゃないかって…。
「紗南、一つ聞きたいことがある」
「…うん」
「今の事、覚えているのか?」
レンは私の肩を掴み抱き起し、目を覗き込みながら尋ねる。
「今の…こと?」
「紗南が、覚えているのは、どこからだ」
「目が…覚めて…。暗闇にレンの姿が見えて…」
私は、ゆっくり話し始める。