晴れ時々@先生の妹【第2巻】

実は、朝ご飯をちゃんと食べたのか、ずっと気になっていたんだ。



中村先生が声を潜める。




「朝ご飯、美味しかったか?」



二戸が笑顔で首を縦に何度も振る。



二戸の口の端についているご飯粒をつまみとる。





二戸 梨杏が中村先生の指先に付いたご飯粒をパクりと食べようとするが。




瞬時に中村先生がご飯粒を握りしめて隠して、立ち上がり、ズボンのポケットにしまう。




中村先生がクスッとわらう。




二戸、やっぱり、可愛すぎる。




「二戸、問題の⑧番をもう1回考えろ」





二戸が解答用紙に向かって難しい顔をし始める。




そんなに難しい問題か?



二戸、答えは【柔毛】だ。




また、「質問のある人は、いないか?」と何もなかったかのようにその場からゆっくりと歩き去っていく中村先生。

< 111 / 234 >

この作品をシェア

pagetop