晴れ時々@先生の妹【第2巻】
──ある日の夕方。
……中村先生宅……
……午後5時30分……
拓夢が二戸 梨杏に英語を熱心に教えている。
六時ちょうどの時計のベルが鳴ると共に中村先生から今日は残業で少し遅くなりそうだからと拓夢に連絡が入った。
「ああ、兄さん、わかったよ」
少し前に、兄さんから、もうすぐ梨杏ちゃんがイギリスの某有名芸術大学へ行くという話を聞いた。
梨杏ちゃんに英語を教えるアルバイト。
イギリスで生活をするのに絶対に困らない程度の英語力をしっかりと二戸 梨杏につけること。
そして、俺は兄さんが作った契約書にサインをした。
しかし、内容をよく読んでいると一番気になったのは最後の方の文章。