晴れ時々@先生の妹【第2巻】
その日、卒業式は無事に終わった。
……午後6時30分……
中村先生が帰ってきた。
仕事帰り、今日の特別な夕飯の為に、より新鮮な食材が欲しくて買い物に時間がかかり予定をしていたよりも帰りが少し遅くなった。
「二戸、遅くなって、ごめん。もっと、早く帰るつもりだったのに……」
中村先生の帰りをずっと待っていた二戸 梨杏が玄関まで迎えに行く。
「先生、おかえりなさい」
「ただいま!」
「先生、先生!今日の夕飯は何……?」
「フルコース」
「フルコース!?」
「中村先生、私、何か手伝おうか?」
「今日は、お前はいい。ただ、座って、静かに、待ってろ。俺は、今から急いで夕飯を作る。今日の夕飯は、凄いぞー!絶対に、二戸がびっくりする物ばかりだからな」
「えっー!何、何、なーに?凄く、気になる!」