晴れ時々@先生の妹【第2巻】
最後の英語の勉強の追い込みは、俺は二戸に対して本当に鬼のような存在だったと思う。
離れて寂しくなる気持ちの反面、どうしても二戸を安心をさせてイギリスへ行かせてあげたいという気持ちの方が強かった。
『ほらっ、ここが……違う。もう一度、やり直しだ!』
『もう、英語が嫌だー!もう、いいっ!もう、いいよ、中村先生!!』
『イヤだとか言うな。二戸、絶対にだめだ、あきらめるな!』
『中村先生の鬼──!!』
『──えっ、……鬼!?』
今になれば、本当に俺は鬼みたいな顔になって二戸に教えていたかもしれないと思う。