晴れ時々@先生の妹【第2巻】
――中村先生、私、どうしたらいい。
拓夢くんに難しい質問を突き付けられて、困ってる。
中村先生の顔を見たら、余計にどう答えを出したらいいのか、頭がパニックになっちゃってもう分からなくなったよ。
巻き戻して、色んな事を思い出している、中村先生と私の思い出――。
“――好きだよ、先生のこといーっぱい”
今、世界で一番ぐらい!
だけど、今私の側に拓夢くんがいて、中村先生がいて……。
凄く苦しい、息が出来ないぐらい……。
きっと、中村先生と私の二人きりなら“好き”の二文字が簡単に言えたと思う。
だけど、側に拓夢くんがいると喉の奥に“好き”という言葉がつっかえて何故か上手く出てこないの。
そして、拓夢くんの全てを見透かされているような瞳をずっと見ていると、恐くなって、ひねくれ者の私が少しずつ顔を出し始めた。