晴れ時々@先生の妹【第2巻】
もし、この二人が付き合う事になったら……、人目をはばからずに手を握り二人揃っての外出は自由だ、こそこそと隠れて会う必要もないし、全てオープンだ。
……キスだって、どこでも出来るかもしれない――。
勝手に想像をして俺は何を切ない気持ちになってんだろう――。
“男女交際禁止の校則”、学生手帳に文字がのっかっているだけで、言われてみれば何の効力もないような気がしてきた。
――拓夢、この冷却シートでお前の火照った頭も目もしっかりと良く冷やすと良い!
これ以上、二戸 梨杏の事を考えたり見たりするなよ!
お腹は確かに俺は空いている、だけど、お前が二戸の事を口にする度に俺はイライラするんだ。
拓夢の瞳に二戸 梨杏の姿が映っていると考えただけで、俺は焼きもちをまた焼いてしまう。