晴れ時々@先生の妹【第2巻】
椅子に座ったままの二戸 梨杏の後ろ姿。
――やけに静かだな。
大丈夫か?
中村先生が「おいっ!」と呼びかけるが何も反応がない。
急いで正面に回り二戸 梨杏の顔を見て驚く中村先生。
二戸 梨杏が銀色のスプーンを口にくわえたまま首を前後へ揺らして船を漕いでい眠っている。
――お前は、赤ちゃんかぁ。
先に食べてても良いって言ったのに――、あんなに食べたがっていたオムライスをまだ一口も食べずに……。
どうして、先に食べてなかったんだ。
壁掛け時計に目をやり溜め息をついた中村先生。
晩ご飯を食べるには、ちょっともう遅い時間だな。