晴れ時々@先生の妹【第2巻】
二戸 梨杏の顔をもう一度見た中村先生。
って、お腹がすくよな――。
中村先生が振り子のように動いている二戸 梨杏の頭に手を当てて無理矢理に動きを静止させた。
アワワワッ!と驚きビックリした二戸 梨杏が目をさました。
「待たせたな、二戸」
スプーンをくわえたままキョロキョロと周りを見渡す二戸 梨杏。
「拓夢くんは?拓夢くんは、どこにいったの?」
じっと二戸 梨杏の顔を見ている中村先生。
――拓夢のことが気になるのか?
もう、アイツのことは見るなよ。
二戸 梨杏、目の前にいる俺だけのことをしっかりと見てろよ――。
お前が違うところを見出すと俺まで不安になるだろ。