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なんとなく「あの人のことなのかな」と想像力をかきたてられる、幕末史をかじったことがある人なら間違いなく面白いと思う作品です。 自分は何となく青年のモデルの見当はつきますけど、まぁみなさん読んで想像してみてください。 オススメです♪
* 浪人たちの垢染みた着物。 刀身から滴り落ちる赤。 舞い落ちる紅葉の朱。 あかい、あかい、この世界は 秋の夕暮れ時を色鮮やかに染め上げる。 主人公の女子と、浪人と、青年との物語。 秋の醍醐味。 哀愁を感じさせられました。 燃えるような【朱】をご堪能下さいませ。
残酷に美しく。 人を斬り、人に斬られるのが、日常茶飯事だった時代の、ある秋の風景。 時代劇の王道でありながら、血の描写がこの物語の味わいを濃くしています。 画面の色合いも上手く考えてはるなあ、と思いました。 脳裏に絵が焼きつきます。
娘はその目で何を見たのか。 娘は青年の朱に 何を思ったのか。 物騒な幕末に ほんの一時の紅葉狩り きっとその朱を娘は 忘れないであろう。 きっとその朱を 青年は思い浮かべ そっと消え行くのだろう。 真っ赤に染まる秋の景色が 情緒豊かに描かれているからこそ その結末に読んでいて 心が揺さぶられる 思いがいたしました。 是非、一読を。