幽霊になった彼
星に願いを
神様は本当にいるのだろうか
いたのなら、どうして春騎を私から奪っていったりするの?
もし本当にいたのなら、神様お願い、春騎を生き返らせてください
バカみたい私
いるわけないのに
でも、いい。なんでもいいから縋りたい
それで生き返らせてくれるんなら
それが駄目なら神様………
私を天国へ連れていって下さい
私の命…授けますから
どうかどうか私の命奪って下さい
私は勇気がありません
自分で命を断つことができません
神様が直接奪って下さい
そして私を春騎と一緒にさせてください
《悠那…》
春騎?
嘘!?
信じられない
《悠那?ゴメン。ひとりにさせちゃったね。結婚の約束果たせなかった…幸せにすることできなくて…》
「春騎!?逢いたかった〜我慢できなかったよ〜」
私は、泣きながら春騎に抱きついた
あれ?
あれれ??
春騎に触れてる
どうして!?
夢なの?
《あまりにも、悠那がボロボロになっていくから…傍に居たくて 神様へお願いしたんだ。》
「春騎」
《この事は、誰にも言っちゃ駄目なんだ。皆に秘密にする事が神様との約束だから。もし破ってしまったら俺は悠那の前から消えてしまう。》
こんな信じられない夢のようで夢じゃない話
春騎が私の前に現われてから半年がたった
私にだけしか見えないし、触れることもできない。
ただ春騎の家族には見ることも触れることもできないのが罪悪感で一杯になる
< 12 / 24 >

この作品をシェア

pagetop