美術部ってさ!5
「社会人になった時…学生時代に描いた自分の絵を見ながら、お酒とか飲んだら楽しそうじゃないですか?」

「ああ、それいいなぁ」

冬馬と椿は、その様子を想像して笑った。

「何か楽しそうだなぁ…」

笑い声を聞きつけた榎本が、美術準備室から顔を出した。

手にはカップ焼きそばと、タコ焼きと割りばしが握られている…

「先生…そのタコ焼き、昨日の模擬店で買ったやつですか?」

冬馬がたずねた。

「お、知らんのか?季節限定で、学食で売ってるんだぞ」

榎本はそれらをペットボトルが置かれたイスにのせ、イスを持って来ると座った。

「へぇ〜知らなかった。オレふだん弁当だから…」

「自分も…」

「一緒にどうだ?昼まだだろ」

そう言って榎本は、割りばしを二人に配った。

「あ、じゃあ、コーラ飲みます?」

椿がコーラを注ぐと、紙コップを榎本に手渡した。

「お、サンキュ〜何か宴会っぽくなってきたな〜乾杯しよう、乾杯」

「え、何にですか?」

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