花火

「花ちゃん、おつかれさま」
「剛さん今日もありがと、はい。これ」
「え……花ちゃんこれは…」
「今日ね、羽振りがいいお客さんいたのだからほんの気持ち程度だけど」
「これはだめだよ！おおい！」
「いいの。少ないときもあるでしょ？だから多い時くらい。ね？」
「花ちゃん……」
時が止まったみたいだった。
剛さんがキスしてきた。
「あ、ごめんね、なんか嬉しくてキスしちゃった」
「いや、その、大丈夫。大丈夫なんだけど……」
びっくりした。キスが初めてなわけじまないけどドキッとした。初めてだった。
涙がでてきた。思春期？精神不安定？もう最近なにがなんだかわからなかった。
「花ちゃんっごめんね！嫌だったよね、ほんとにごめんね！」
「剛くんいいの、なんかドキッとしちゃったの、ごめんね？なんか」
「花ちゃん……」
「えっ、どうしたの」
剛くんは私を抱きしめた。
「花ちゃん、花ちゃんって綺麗だね。」
「そんなことないよ。剛くんが一番しってるでしょ？こんな風に援交して、知らないおじさんに抱かれてって私すごい汚れてる。彼氏だっているのにそんな口でキスして私最低でしょ？」
「花ちゃんは汚れてないよ。花ちゃんは身体を汚してるじゃない。心を削ってるんだよ。」
「え、」
「花ちゃん何人も相手してるのにあんまり疲れてなさそう。なんか辛そうでさみしそうだよね。花ちゃんSEX気持ちいいって思ったことある？」
「それは…」
「いったことある？」
「……ない」
「花ちゃん……花ちゃんさえよければ花ちゃんのこと、誰にもいえないこと全部全部はなしてくれない？ほら、花ちゃん大人っぽいしさ、なんか溜め込んで辛そうだよ」
「剛くん…」
私は泣きながら援交を始めた理由、
人間関係が苦手だとゆうこと、
昔のこと全てはなした。
それは流星も仁も知らないことも全部全部はなした。