花火
剛くんはそんな話をうんうんってきいてくれて私が涙で顔がぐちゃぐちゃでも微笑みながら抱きしめてくれた。
「花ちゃんよくがんばってきたね」
「そんなことないよ。私助けられてばっかりだもん。」
「花ちゃん、こんなこと今頃かもだけど辛くない?」
「うんっ、もうなれちゃったよ。」
「花ちゃん、今度どっかいかない?」
「え?」
「なんか花ちゃんに甘えてほしいし仲良くなりたいし?花ちゃんどっかいきたいとこない?」
「私…水族館いきたい」
「水族館?」
「いったことないの!」
「じゃあ水族館いこうね」
その日はなんだかピンと張った糸が緩んだ気分だった。
なんだかスッキリした感じで……
その日は珍しくグッスリ眠れた。
ブーブーっとゆう電話のバイブのおとでおきた
「あい…もじもじ」
「花火」
「お父さん」
「元気そうだな。安心したよ」
「お父さんこそ、体調大丈夫?」
「あぁ、最近株があがりっぱなしでな少し休みがほしいよ」
「身体壊さないようにね」
「ありがとう。花火、愛してるよ」
「お父さん、ありがと。」
「ごめんな。さみしい思いをさせて」
「そんな…大丈夫だよ。友達もいるし、」
「そうか。花火、もう少ししたら顔見にいくから。それまでまってくれるか」
「まつもなにも。お父さんするってこと絶対するじゃん」
「よくわかってるな。さすがだ。あ、そろそろ学校だな。いってらっしゃい」9「いってきます」
久しぶりに話して戸惑ったけど、嬉しかった。いいことも重なるもんなんだ。
「りゅうううせええええ」
「うっわっ。え??」
背中にとびのりおんぶしてもらう形になると流星は驚いた顔をしていた。
「花火、どした?」
「んーん!流星ありがと」
ぎゅっとすると流星は耳を真っ赤にしていた。
「はぁ?お前なんだよ」
「流星だいすきー」
「お前それ仁さんきいてたら怒るぞ」
「仁のほうがだーいすき」
「んだよ、お前、おりろ!」
「やだねーん」
流星と仲良くなってニコニコしながら教室にむかった。
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