花火
授業が終わり、流星のいる教室にむかった。
「りゅー…せ…」
いるはずの流星がいなかった。
「ねぇ、まな流星しらない?」
「あぁ、6時間目の時点でもういなかったから私もわかんないわ」
「そ、ありがと!」
誰に聞いても知らない知らないって。
電話もメールも繋がらない。
もう帰ったのかとも思ったけど流星の鞄だけ教室にあった。
「あ!体育倉庫」
流星が1人のとき体育倉庫でタバコをすっていたのを思い出して走った。
「あっ……だめっ…流星くん…」
えっ…………
「流星くん……」
小さい甘い声が聞こえて思わず息が止まった。ドアの隙間からゆっくり覗いた。
「なんで……」
目を疑った。
「花火……」
「わ…え?……」
まただよ。まただよ。
流星もあいつと一緒じゃん。
汚い汚い汚い!!!!
「花火……」
「お前もあいつと一緒かよ……」
体育倉庫のマットの上。
乱れた制服を着た流星と若菜が重なり合っていた。
若菜…あんたは私の大切な人をなんでとるんだよ。
私は走った。
「花火!!!」
誰とぶつかろうと気にせず走った。
前なんか見えない。涙でにじむ。
疲れて足を止めると涙でぐちゃぐちゃになった顔と乱れた髪をさげた私がガラスに写ってた。
見つめているとなんだかムシャクシャしてきて嫌なことばっかり思い出して私はガラスに映る私を殴った。
ばりんっっ!!!!
右手からは真っ赤な水が流れてた。
ポタポタっと垂れてドクドクっと心臓が右手にあるみたいで熱くなって。
白のシャツの袖はみるみる赤く染まった。腰を抜かすように私は座り込んだ。手の痛さなんて感じなかった。
「高橋!!!大丈夫か?」
「ゴンちゃん……」
ゴンちゃんは保健の先生。
私がサボるときはいつも匿ってくれる。
「高橋……保健室いくぞ。」
「ゴンちゃん……」
私が泣いてるとゴンちゃんは私をお姫様抱っこして保健室まで連れてってくれた。
「痛いか?」
「うん……」
「そりゃそうだよな。擦り傷ばっかりだから縫わなくても大丈夫。」
「そっか……」
真っ白な包帯が右手を覆う。
「これで大丈夫。」
「ゴンちゃん……」
私がまた泣くとゴンちゃんは頭を優しく撫でてくれた。
「「「花火っっ!!!!」」」
声でわかった。流星だ。私は振り向かずに黙ったままでいた。
「清水、悪いが高橋のこと少し休ませてやってくれ」
「あぁ?俺は花火に……」
「馴れ馴れしく……馴れ馴れしく呼ばないでくれる…?」
「花火…」
「あんたもあいつと一緒じゃない。あんたは私のこと若菜の友達って目でみてたのね。よくわかったわ。」
「は?お前なにいってんだよ、なあ、」
「失せろよ。お前の面なんかみたくねーよ」
流星は黙って部屋をあとにした。
「やっぱり、清水か。」
「ゴンちゃん…私ってダメな女だね」
「高橋は綺麗だよ」
剛くんを思い出した。
「ゴンちゃん…」
私はゴンちゃんに抱きついた。
「高橋…どうした?」
「ゴンちゃん……私もっと綺麗になりたい。」
「え?」
「ゴンちゃん…抱いて?」
「高橋…それわ…」
私はゴンちゃんにキスをした。
ゴンちゃんは私を離したけど私はゴンちゃんをソファに座らせてまたがり、深いキスをした。
するとゴンちゃんは私を受け入れてくれた。
ゴンちゃんは私を軽くだっこしてそのままベッドに倒した。
ベッドの周りのカーテンをしめて、ゴンちゃんは強く…強く…私をだいた。
「花火……綺麗だよ」
嬉しかった。
けど、花になれなかった。
流星のことが頭に浮かんで…
流星、なんでなの。
あんたまでなんで。
「りゅー…せ…」
いるはずの流星がいなかった。
「ねぇ、まな流星しらない?」
「あぁ、6時間目の時点でもういなかったから私もわかんないわ」
「そ、ありがと!」
誰に聞いても知らない知らないって。
電話もメールも繋がらない。
もう帰ったのかとも思ったけど流星の鞄だけ教室にあった。
「あ!体育倉庫」
流星が1人のとき体育倉庫でタバコをすっていたのを思い出して走った。
「あっ……だめっ…流星くん…」
えっ…………
「流星くん……」
小さい甘い声が聞こえて思わず息が止まった。ドアの隙間からゆっくり覗いた。
「なんで……」
目を疑った。
「花火……」
「わ…え?……」
まただよ。まただよ。
流星もあいつと一緒じゃん。
汚い汚い汚い!!!!
「花火……」
「お前もあいつと一緒かよ……」
体育倉庫のマットの上。
乱れた制服を着た流星と若菜が重なり合っていた。
若菜…あんたは私の大切な人をなんでとるんだよ。
私は走った。
「花火!!!」
誰とぶつかろうと気にせず走った。
前なんか見えない。涙でにじむ。
疲れて足を止めると涙でぐちゃぐちゃになった顔と乱れた髪をさげた私がガラスに写ってた。
見つめているとなんだかムシャクシャしてきて嫌なことばっかり思い出して私はガラスに映る私を殴った。
ばりんっっ!!!!
右手からは真っ赤な水が流れてた。
ポタポタっと垂れてドクドクっと心臓が右手にあるみたいで熱くなって。
白のシャツの袖はみるみる赤く染まった。腰を抜かすように私は座り込んだ。手の痛さなんて感じなかった。
「高橋!!!大丈夫か?」
「ゴンちゃん……」
ゴンちゃんは保健の先生。
私がサボるときはいつも匿ってくれる。
「高橋……保健室いくぞ。」
「ゴンちゃん……」
私が泣いてるとゴンちゃんは私をお姫様抱っこして保健室まで連れてってくれた。
「痛いか?」
「うん……」
「そりゃそうだよな。擦り傷ばっかりだから縫わなくても大丈夫。」
「そっか……」
真っ白な包帯が右手を覆う。
「これで大丈夫。」
「ゴンちゃん……」
私がまた泣くとゴンちゃんは頭を優しく撫でてくれた。
「「「花火っっ!!!!」」」
声でわかった。流星だ。私は振り向かずに黙ったままでいた。
「清水、悪いが高橋のこと少し休ませてやってくれ」
「あぁ?俺は花火に……」
「馴れ馴れしく……馴れ馴れしく呼ばないでくれる…?」
「花火…」
「あんたもあいつと一緒じゃない。あんたは私のこと若菜の友達って目でみてたのね。よくわかったわ。」
「は?お前なにいってんだよ、なあ、」
「失せろよ。お前の面なんかみたくねーよ」
流星は黙って部屋をあとにした。
「やっぱり、清水か。」
「ゴンちゃん…私ってダメな女だね」
「高橋は綺麗だよ」
剛くんを思い出した。
「ゴンちゃん…」
私はゴンちゃんに抱きついた。
「高橋…どうした?」
「ゴンちゃん……私もっと綺麗になりたい。」
「え?」
「ゴンちゃん…抱いて?」
「高橋…それわ…」
私はゴンちゃんにキスをした。
ゴンちゃんは私を離したけど私はゴンちゃんをソファに座らせてまたがり、深いキスをした。
するとゴンちゃんは私を受け入れてくれた。
ゴンちゃんは私を軽くだっこしてそのままベッドに倒した。
ベッドの周りのカーテンをしめて、ゴンちゃんは強く…強く…私をだいた。
「花火……綺麗だよ」
嬉しかった。
けど、花になれなかった。
流星のことが頭に浮かんで…
流星、なんでなの。
あんたまでなんで。