花火
なんの刺激もない日常。
なんの不安もない日常でもあった。
やってることは主婦同然。
けどそれが楽しくもあった。
休みの日にはどこかに連れてってくれて気をぬいてくれているのか部屋は最初と比べて散らかすようになった。
何が大切で何がいらないのかわからない資料をごうくんと分けるのが日課に。
家庭菜園も始めた。
映画が趣味になったのはごうくんの影響だった。帰ってくるとぎゅっと抱きしめてくれて、当時のままベッドは買わずに同じベッドでねて、毎朝クリスマスにあげた時計をして仕事に向かうごうくんを見送る。
幸せを感じれた。
年末、ごうくんの仕事もお休みに入り、2人で朝ゆっくり起きるのもいいものだった。
お昼前におきて、ご飯をつくり、それを食べては部屋の大掃除。
ごうくんといるのはたまらなく幸せ。
きっとこの人といれば私は幸せになれるそう確信した。
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