花火
その日の夜はいつもいる洋楽が流れるダイニングバーにいき、流星と流星の先輩と5人で賑やかにすごした。
「花火!」
「仁、おつかれさま」
仁は五つ上の私の彼氏。バイク屋で働いてて一途に私を大切にしてくれる。
背が高くてスポーツをずっとしていて筋肉質な身体で顔立ちも綺麗で理想通りな自慢な彼氏。
「仁さん、おつかれさまです」
「おう、流星今日も花火のことありがとな」
「いえいえ、花火といて楽だし楽しいっす」
「お前俺から花火とんなよ」
「そんな!仁さんの女に手なんか届きませんよ!」
「ちょっとなにいってんの!やめてよ」
「ごめんごめん、花火帰ろか」
黒のワンボックスカーに乗り仁は家まで送ってくれた。
「なぁ、花火、流星には気をつけろよ」
「え、なにいってんの?」
「流星、お前のこと好きだよ」
「まさか、ちょっと笑かさないで」
「いや、うん、だよな」
仁は少し心配性でその時もどこか強張った顔をしていた。
マンションにつくなり、仁は襲うように私をベッドに押し倒し、抱いた。
なにも感じない。絶頂に達することもない。彼氏にとっても私は性欲処理機なんだ。
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